
「苦労人というのは、
ややこしい苦境を優雅に
切り抜ける人のことである。」
(サマセット・モーム 作家)
「苦労は買ってでもしろ」とは言うものの、
しなくてもいい苦労ならやはり避けた方が賢明です。
なぜなら、苦労が必ずしも人生にプラスに
働くとは限らないからです。
むしろ、苦労は人生に多くのマイナスをもたらします。
人間不信に陥るほどの苦労は、
性格を捻じ曲げ、人生そのものを
歪ませます。
結果、一生消えないほどの大きな心の傷を
背負い込むこともあるのです。
挫折から這い上がって、のし上がっていく
成功談がもてはやされるのは、
それがめったにないことだからです。
奈落の底に落ちたきり二度と這い上がってこられない
ケースの方が、圧倒的大多数を占めます。
苦労が人を強くしてくれるわけではありません。
大切なのは、苦労をどう乗り越えるかということです。
人生に疲れた顔をしているのは、ニセモノの苦労人の証。
ホンモノの苦労人は、苦労を経験に変えながら、
実に深みのあるいい顔つきをしているものです。