年の功

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「時間はワインを熟成させるが、
人間を成長させはしない。」

 

(落合信彦 小説家)

 

「亀の甲より年の功」といって、
年長者の知恵を尊ぶ言葉があります。

しかし、一口に「年の功」と言っても、
その内実には天と地ほどの開きがある
のです。

なぜなら、人はワインと違って、
何もせずに寝ているだけでは熟成しないからです。

逆に、「後生(こうせい)(おそる)るべし」
と言って、若い人には無限の可能性があることを
示唆する言葉もあります。

もちろん、若者のすべてに高い能力や才能が
眠っているとは限りません。

いずれにせよ、人をつくるのは1に勉強、
2に勉強、3、4がなくて、5に経験です。

絶え間ない自己研鑽以外に、人を熟成させる術(すべ)
はないのです。

自分より長く生きてきた年長者を敬うのは、
美しい日本の文化です。

しかし、そこにあぐらをかいて、ただ「年の功」
を振りかざすだけの年寄りは誰からも尊敬されません。

私たちは、いくつになっても若い人から学ぼうとする
気概を忘れずにいたいものです。

そうした志を抱く年長者だけが、
畏怖の念とともに若者たちから
仰ぎ見られるのです。

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