本当の賢さ

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「無駄をおそれては
いけないし、
無駄を軽蔑しては
いけない。
何が無駄で何が無駄で
ないかは、わからないんだ。」

 

(開高健 芥川賞受賞者)

 

世間一般には、無駄なくそつなく
万事をこなす人のことを、賢い人と呼びます。

こうした人が、無能でないことだけは
確かです。

しかし万事にそつがないことと、
人生の知恵に通じた本当の賢さを備えている
こととは、また別の話です。

なぜなら人生におけるまことの知恵は、
遠回りをすることによってしか
得られないからです。

たとえば娯楽のために小説を読むという行為は、
生産性の観点から見れば、
無駄以外の何ものでもありません。

実際、高学歴のエリートの中には、
受験に関係しない文学や芸術の類は、
まったく嗜まないと公言する人も
たくさんいます。

オウム真理教地下鉄サリン事件に荷担した、
高学歴の信者たちもまさにこのタイプの
人々でした。

彼らは確かに頭脳明晰で、
勉強はすさまじくできたかもしれません。

けれども人生の知恵に通じた
賢い人だったかというと、
疑問符を付けざるを得ないのです。

確かに人は小説を読まなくても、
普通に生きていけるかもしれません。

しかし小説を読まずに、
人生の知恵を蓄え人間通になるのは、
凡人がたとえ100年生きたとしても、
まず無理です。

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