読解力の正体

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「テキストを読むときは、
文字ばかり追いかけても、
本当に著者が伝えようとしている
ことはわからない。
文字の向こうから、行間から
聞こえてくるメッセージを
感じるようにしなさい。
そうすれば、著者の発想の
根源に触れられる。
それが読むと言うことだ。」

 

(表三郎 翻訳家)

 

「言葉にならない思い」とか「言い尽くせない」
という言葉から分かるように、言葉で伝えられる
思いには限界があります。

筆者の心の内に兆したアナログな「思い」を、
言葉というツールを用いてデジタル変換したものが
文章と呼ばれるものの正体です。

当然、アナログからデジタル変換される過程で取りこぼされた無数の
「思い」が、そこには存在します。

それは、たとえ文豪と呼ばれるほどの文章の達人たちでさえ、
避けられぬことです。

だから、読み手が文章に向き合うときには、
ただ字面に現れた「情報」を額面通りに受け取るだけでは
不十分です。

筆者が何とか読み手に伝えようとして、
力及ばず取りこぼされてしまった無数の「思い」に
目を向けなければなりません。

そうした補正作業をしながら読むのが、いわゆる
「行間を読む」「眼光紙背に徹する」
呼ばれる技術です。

今、子どもたちの「読解力」低下が問題になっていますが、
この「能動的に読む」技術が理解されない限り、
ますますこの傾向に拍車がかかるでしょう。

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