足るを知る

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「九つまで満ち足りていて、
十のうち一つだけしか
不満がない時でさえ、
人間はまずその不満を
真っ先に口から出し、
文句を言い続けるもの
なのだ。
自分を顧みてつくづく
そう思う。
なぜ、私たちは不満を
後回しにし、感謝すべきことを
先に言わないのだろう。」

 

(三浦綾子 小説家)

                   

 

どこまでいっても
「永遠に現状に満足できない」
のが悲しき人間の性(さが)です。

たとえ、どんなに財を成したとしても、
「もっともっと」と稼ぎ続けることに
執念を燃やしてしまいます。

現代文明の繁栄は、そうした人間の
あくなき向上心が礎(いしずえ)
なって築き上げられました。

しかし、その尽きることのない向上心は、
時に諸刃の剣となって人の心を苦しめます。

なぜなら、「現状に満足できない」
ということは、絶え間ない「欲求不満」に
さらされ続けるということだからです。

中国の思想家である老子は「足るを知る」
と言い残し、「向上心」と「欲求不満」
との折り合いを付けることの必要性を
説きました。

すなわち、「もっともっと」と焦燥感に
駆られるのではなく、しっかりと地に足を付けて
「今あるものに感謝する」生き方を提案した
のです。

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