
「PKを外すことができるのは、
PKを蹴る勇気を持った者だけだ。」
(ロベルト・バッジョ 元サッカー選手)
試合の行方を決めるPKのキッカーに
選ばれるのは、誇りであると同時に
凄まじいプレッシャーとの戦いです。
PKの成功率は約8割であり、
圧倒的にキッカー有利と目されています。
いわば、PKは決めて当たり前。
外せば、英雄から一転して戦犯に格下げされて、
ファンやマスコミからの批判の槍玉に挙がるのです。
国によっては、W杯でPKを外した選手は、
帰国後ファンから命を狙われることも
珍しくはありません。
つまり、大げさではなくキッカーにとって、
PKとは「生きるか死ぬか」の運命を賭けた
大舞台というわけです。
実際、「PKには魔物が棲む」と言われて
きたように、数々の名選手が悲運に泣かされて
きました。
「イタリアの至宝」と呼ばれたバッジョも、
その1人。
もしも、PKを外せば、それまで築き上げてきた
名誉を失うかもしれません。
しかし、それは誇り高き勝負に臨んで
勇気を失わなかった証でもあるのです。