
「人生には三つのものが
あればいい。
希望と勇気とサムマネー。」
(チャールズ・チャップリン 喜劇俳優)
この言葉の真意を読み解くには、チャップリンの
数奇な生い立ちを知らねばなりません。
チャップリンは、歌手と踊り子の芸人の息子として
ロンドンに生を受けました。
生まれて間もなくすると、第一次恐慌が起こり、
チャップリン一家も不況のあおりを受けて経済的に
逼迫(ひっぱく)します。
酒浸りの父親がアルコール中毒になり、やがて両親は離婚。
母親も精神的に不安定となり、チャップリンは孤児院に預けられます。
やがて、9歳となったチャップリンは孤児院を出て、
精神が回復した母の元で暮らし始めます。
ミュージックホールの舞台に立ち、
家計を支えていたチャップリンでしたが、
23歳で映画関係者の目にとまったことから、
徐々にスターダムへとのし上がっていくのです。
「美しさの中には哀しみがある」と
語ったチャップリン。
誰よりも哀しみを知る男は、今もなお、
スクリーンの中から人々を魅了し続けているのです。