
「人は生まれながらに、
貧富貴賤の別なし。
ただ、よく学ぶ者は
貴人となり、富人となり、
そして、無学なる者は
貧人となり、下人となる。」
(福沢諭吉 教育者)
「学問のすすめ」に出てくる
「天は人の上に人をつくらず、
人の下に人をつくらず」
という一節は、あまりに有名です。
しかし、福沢諭吉が伝えたかったのは、
「人間は平等だよ」ということではありません。
実は、この言葉の後にはこう続きます。
「人は生まれながらに、貧富の差や
身分の差が決まっているわけではない。
ただし、よく学ぶ者は身分が上がり、
経済的にも豊かになるが、学ばない者は、
生活も貧しくなり、身分も卑しくなる」と。
福沢諭吉が本当に伝えたかったのは、
「人間は全然平等なんかじゃない。
勉強しなかったら、格差が広がる一方だよ。」
ということだったのです。
逆に、どんなに生い立ちが貧しく卑しかったとしても、
人生は勉強次第でいかようにも変えられる
ということでもあります。
人生は決して平等ではないかもしれないけれど、
勉強する人にはどこまでも公平であることを
伝えたかったのです。