擬似的な人生経験

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「自分の人生経験だけでは
足りないのだから、
人類の遺産の文学作品を
読まないと人間は一人前に
ならない。」

 

(黒澤明 映画監督)

 

「事実は小説より奇なり」という言葉が
あるように、どんなに周到に練り込まれた
物語も所詮は現実世界の模倣に過ぎません。

どれほど荒唐無稽な作品に描かれた人生よりも、
さらに数奇な運命をたどるのがリアルの人生です。

逆に、文学作品で描かれた世界も、
遠からず人間社会において現実化する
可能性が高いと言えます。

たとえば、数十年前のSFに描かれた空想世界は、
科学技術の進歩により既に現実のものとなって
います。

作家の持つ想像力や洞察力は、
本当にバカにできません。

すなわち、文学作品を読み味わうのは、
擬似的に人生経験を積むのと
根本は同じことです。

私たちが、リアルの世界で積むことができる
人生経験の数には、自ずと限界があります。

しかし、本の中であれば、
その気になればいくらでも人生経験
を重ねることが可能です。

普段は接点も持てないような別世界の人生を、
垣間見ることもできるのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す