
「難しいことを易しく、
易しいことを深く、
深いことを面白く。」
(井上ひさし 小説家)
難しいことを易しく伝えるには、
2つのステップが必要です。
1つ目は、難しいことをきちんと理解する
というステップ。
2つ目は、その難しいことを自分の脳内で
「易しい言い回し」に変換するという
ステップです。
難しいことを易しく伝えるには、
それなりの知性とボキャブラリーが
要求されます。
一方、難しいことを難しく伝える人は、
お世辞にも頭のよい人とは言えません。
なぜなら、聞き手のことを慮(おもんばか)って
「平易な言い回し」をセレクトするだけの
知性と人間性に欠けているからです。
しかも、難しい言い回しが常態化している人は、
周りの人たちから敬遠されます。
つまり、「伝える力」の欠如は、
人間関係に亀裂を生じさせる原因にも
なりかねないのです。
ただ難しいことを易しく言い換えるだけでなく、
その深さまで伝えられるようになれば、
文句なしに達人と言えます。
さらに、その深さを掘り下げて面白く伝えることが
できれば、もはや名人の境地です。