
「ロックの核心は反体制、
反権力だ。
成功した俺にもうロックは
歌えない。
聴衆を誰1人ごまかしたくない。」
(カート・コバーン 音楽家)
決して「売れてはならない」音楽、
それがロックです。
しかし、このロックの定義ほど、
矛盾をはらんでいるものはありません。
ロックの核心が本当に反権力、反体制だというならば、
偉大なロックは大衆に疎まれながら、
少数の「変わり者」を相手に奏でる音楽、
ということになってしまいます。
しかし、歴史にその名を刻む偉大な
ロックミュージシャンは、ビッグマネーを
つかんだ人たちばかりです。
でかい会場にたくさんのファンを集め、
マスコミに追いかけられ、レコードが
じゃんじゃん売れた結果として、
大きな名声を手に入れたのです。
しかし、「売れてはならない」音楽が
売れてしまうことが、
そんなに問題なのでしょうか。
売れないミュージシャンがスターのことを、
「あんなのはロックじゃない」と
くさしたりしますが、純粋に音楽を愛する
ファンからしてみれば、戯言(たわごと)
にしか聞こえないのです。