知ると分かる

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「教わって『知る』、
それを自分で使えるように
なるのが『分かる』、
そのように深めるうち、
初めての難しいことも
自力で突破できるように
なる。
それが『さとる』という
こと。」

 

(大江健三郎 芥川賞受賞者)

 

たとえば国語の読解の方略に、
「接続詞に着目して段落同士の
関係をとらえる」
というものがあります。

生徒たちは授業の中でこれを伝えられる
ことによって、方略の存在を「知り」ます。

しかしいくら知ったからと言って、
実際の問題演習やテストの場面で「使える」
ようになるとは限りません。

授業が終わると、たいていの生徒たちの頭からは、
方略の存在がすっかり抜け落ちています。

つまり授業の中で与えられた知識を、
実際に活用する段階にまでは至っていない
ということです。

ところが何度も方略の存在を意識させながら、
文章を読解するという体験を積ませることで、
生徒たちはただの知識を技能として生かす
レベルへと移行していきます。

ここに来て、ようやく「分かった」
と言えるのです。

さらに優秀な人間になると、自宅で読書したり、
書店で立ち読みをしたりするときにも、
無意識のうちに読解の方略を活用する段階
に至ります。

このように技能が無意識のうちに
運用できる段階に至って、
初めて「さとった」と言える
のです。

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