
「独創的な新製品をつくる
ヒントを得ようと思ったら、
市場調査の効力はゼロとなる。
大衆の知恵は決して創意などは
もっていないのである。
大衆は作家ではなく、
批評家なのである。」
(本田宗一郎 本田技研創業者)
マーケティング(市場調査)にできること
と言えば、潜在的な購買層を探ることくらいです。
新製品のアイディアをマーケティングに
委ねることだけは、絶対にやってはなりません。
まず、覚えておかねばならないのは、
大衆とは凡人であるということです。
大衆が求めるものに耳を傾けていたら、
現状の半歩先、一歩先を行くアイディアを
ひねり出すのは、まず不可能です。
かつて、大型バイク隆盛であったアメリカの市場に
打って出るときに、本田技研は大型バイクで
対抗することを早々にあきらめました。
むしろ、まだ誰も乗っていない小型バイクこそ、
大衆の潜在的欲求であると考えたのです。
結果、HONDAの小型バイクはアメリカで
一大ブームを巻き起こし、大きなシェアを
獲得するに至りました。
創り手は、いまだ大衆自身が気づいていない
心の奥底の欲求を探り当て、
形にしていかなければならないのです。