ながら読書

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「いつも読書しながら
一種の絶望感をおぼえる。
確かに面白い。対決もある。
だが眼と頭だけの格闘は
やはり空しい。
人生はまたたく間もない
ほど短いのである。
ハイデッカー、ヤスパース、
サルトルにしても実存を
説きながら、
なんであのように長々と
説明しなければならないのか。
その間に絶対の時間が
失われてしまう。
サルトルに言ったことがある。
『あなたの説には共感するが、
あのびっしりと組み込まれた
活字のボリューム。
あれを読んでいる間、
いったい人は実存して
いるのだろうか。』
私は今生きているこの瞬間、
全空間に向かって八方に
精神と肉体を飛び散らしたい。」

 

(岡本太郎 書家)

 

岡本太郎の指摘はもっともです。

かく言う私も紙の本を手に取る比率が、
めっきり下がってしまいました。

確かに紙の本には、
紙の本ならでの味わいがあります。

しかし紙の本は時間と場所を
選びます。

そこへくると、電子書籍や
オーディオブックは、
通勤時間や家事をしている間など、
隙間時間を読書に変えてくれます。

そのような「ながら読書」に、
読解力を高める効果などほとんど
見込めませんが、
少なくとも本を読まないよりはマシです。

日がな一日、本と格闘していられるのは、
楽隠居のお年寄りくらいです。

忙しい現代人には、新しい形の
読書スタイルが必要なのです。

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