
「利己的な人は自分を
愛しすぎるのではなく、
愛さなすぎるのである。
いや実際のところ、
彼は自分を憎んでいるのだ。」
(エーリッヒ・フロム 哲学者)
人間を1個のコップにたとえたとき、
中に水が十分に入っておらず、
「もっと水をくれ」という状態になっているのが、
「利己的」な人です。
一方、コップに満々と水がたたえられ、
チョロチョロと水が「溢れこぼれる」状態になっているのが、
「利他的」な人です。
つまり、他人に「愛」を分け与えるには、
その大前提として自分自身の内面が
「愛」で満たされている必要があるのです。
自分のことを「愛して、愛して、愛し抜いた」結果、
溢れ出た「愛」に魅了されて、人が集まってきます。
誰かに愛されるためには、まず、自分自身に
トコトン「惚れ込んで」いなければならないのです。
つまり、「利己的」な人は、何らかの理由で
自分のことを愛せなくなっているのです。
だから、周りからも「そんな人」として扱われてしまう。
すると、ますます「愛」が欠乏してしまうので、
躍起になって誰かから「愛」を奪い取ろうと
してしまうのです。