文章の読み方

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「全局のことでも、
また局部、局部のことでも、
その一手を慎重に、
そして最善を尽くす人が
“勝ち”にゆくわけで、
一手くらいなどといって、
気楽にしとるやつが、
結局は敗北につながる。」

 

(升田幸三 将棋棋士)

 

文章を読む技法に「通読」
呼ばれるものがあります。

サーッと文章全体を俯瞰して、
全体像を把握するのが目的だと
言われています。

しかしよくよく考えてみてほしいのです。

この技法が通用するのは、
ある程度「既知」の内容だけに
限定されます。

たとえば難解な専門用語の出てくる評論文を、
サーッと通読したところで、
その後サラサラと「要約」
人に語ることなどできません。

なんとなく分かったような、
分からないような茫漠とした気分に
させられるのが関の山です。

文章の全体像を明らかにしようと
思ったら、
一文一文を順序よく辿りながら、
徐々に全体像を明らかにしていく
より他ないのです。

一望のもとに鑑賞できる絵画と違って、
文と文の関係性に目を凝らすことなしには、
文章の中身は理解できないのです。

娯楽小説を読んでいるときに、
ここまで厳格な読みは求めませんが、
ここぞというときには丁寧に一文一文を
読むことです。

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