道化師

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ひそかにわが身の
目付(めつけ)に頼みおき、
時々異見を承り、
わが身の善悪を聞きて、
万事に心を付けること、
将たる者、第一の要務なり
  

 

(豊臣秀吉 太閤)

                   

 

その昔、中世ヨーロッパの王朝には、
宮廷道化師と呼ばれる人々がいました。

彼らは、派手な服装に身を包み、歌や音楽、
奇術などをおどけた仕草で披露して、
人々を楽しませていました。

道化師たちには、コミュニティにおいて
愚かで奇矯な言動が期待されており、
他人をあざけり罵ることさえ許されて
いたのです。

そして、その矛先は、時に王や貴族などの
支配層に及ぶことさえありました。

たとえば、シェイクスピアのリア王に
出てくる
道化師のように・・・。

 

ところが、権力者たちは、道化師たちの無礼な振る舞いを
あえて許していました。

なぜなら、権力者にとって宮廷道化師だけが、
その特権を利用して「本当のこと」を
教えてくれる希有な存在だったからです。

権力者になると、誰も「本当のこと」
言ってくれなくなり、周りが見えなくなります。

賢明な君主は、自らが「道化」となって
しまわぬよう、道化師たちの言葉を戒めとして
受け止めていたのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す