
「本は最初から読み始めるが、
ビジネスは逆だ。最後から始めて、
そこに達するためにしなければ
ならないことをする。」
(ハロルド・ジェニーン 元ITT CEO)
いくら結末が早く知りたいからといって、
推理小説を最後からめくっていくのは、
愚の骨頂です。
それは、小説の醍醐味を真っ向から踏みにじる行為だからです。
逆にビジネスにおいて、結末を決めずに
仕事を進めるのは、これまた愚の骨頂です。
それは、経営を速やかに破綻へと導く文字通りの
自殺行為だからです。
推理小説の作家が、結末を決めてから書き始めるように、
ビジネスにおいても、結末が決まらなければ、
仕事が進められないのです。
ストーリーに矛盾が起こったり、支離滅裂な展開になったり
しないために、作家は頭の中に作品の詳細な設計図を組み立てます。
最後の最後に待ち受ける大どんでん返しの
「衝撃のラスト」は、綿密に練り上げられた
「逆算思考」の賜物なのです。