
「船員の全員が船長になれる
わけがない。
水夫になる者も必要だ。
一人一人にちゃんと役割
というものがある。
大きな仕事をやり遂げる者も
いれば、小さな仕事を淡々と
こなしていく者もいる。
それぞれが目の前にある務めを
果たしているんだ。」
(ダグラス・マロック 小説家)
たとえば、野球でエースピッチャーや4番バッター
になれるのは、1人だけです。
こればかりは、努力だけではどうにもなりません。
なぜなら、持って生まれた野球センスと、
恵まれた体躯(たいく)がなければ、
アスリートとして大成することは
不可能だからです。
可能性の低いことにいつまでもこだわっていても、
貴重な人生の時間とエネルギーをすり減らすだけです。
人生において幸せになれるのは、自分の「器」
を冷静に判断できる人です。
たとえば、もしも身体が小さければ、長打を捨てて
シングルヒットに活路を見出すのです。
もしも、独自の打撃術を磨いて大成すれば、
4番バッターからも教えを請われるかもしれません。
つまり、自分に与えられた「役割」を
全うすることこそが、もっとも賢明で
幸福な生き方と言えるのです。