
「人間の価値は、絶望的な敗北に
直面して、いかにふるまうかに
かかっている。」
(アーネスト・ヘミングウェイ 小説家)
人の本質は、勝ったときではなく負けたときにこそ
露呈されます。
「今日は、たまたま調子が悪かった」と言い訳に
終始する人。
ドンヨリと沈み込んで、周りまで暗くさせる人。
腐りきってしまい、投げやりになってしまう人。
負けたから、みじめな姿になっているのではありません。
その人の奥底に隠されていた「本当の姿」が、
敗北と共に露わになっただけに過ぎないのです。
一方、一敗地に塗(まみ)れてもなお、清々しさと美しさを
失わない人もいます。
決して、強がりや、やせ我慢を貫いているわけではありません。
普段から、美しく気高く生きているからこそ、
敗者として誇りを失わずにいられるのです。
換言すれば、やり切った末の敗北であれば、
清々しさを失わずにいられるということです。
しかし、後悔が残る負け方であれば、
そこにはみじめさしかありません。