
「恃(たの)むところにあるものは、
恃むもののために滅びる。」
(織田信長 戦国大名)
「恃(たの)むところ」とは、
「得意とするところ」のことです。
人は、得意によって人生を切り拓くことも
できますが、逆に、それが仇となり
得意によって滅びることになる、
という意味です。
まさに、この言葉を地で行くのが織田信長の生涯でした。
強大な軍事力で反対勢力を制圧し、
天下統一が目前に迫った信長が明智光秀の謀反に遭い、
皮肉にも自らが育てた軍事力によって滅ぼされてしまいます。
恃むところがある者は、その恃む心があるゆえに、
脇が甘くなるのです。
坂本龍馬は、自らの剣の腕に恃むところがあったために、
刺客の不意討ちに遭って一命を落としました。
一病息災という言葉があるように、
健康に少しくらい不安があった方が、
健康に気をつけるので長生きします。
健康に恃むところがある人は、健康が仇となり、
短命に終わる傾向が強いのです。